京都府京都市の京都御所です。
京都御所は1331年に光厳天皇の時から、1869年に明治天皇が東京に移られるまでの間、天皇が住んでいた場所です。
紫宸殿や清涼殿などの建築物は平安時代の特徴を残しており、現在の建物は江戸時代末期に建てられたものとなっています。
現在では見学する事が可能で、二条城などの豪華絢爛な武家の建築物とは違い、品があり雅で落ち着いた京都らしい雰囲気となっています。
京都御所・基本情報、アクセス
所在地:〒602-0881 京都府京都府上京区京都御苑3
拝観時間:9:00~15:20(季節により変動あり)
拝観休止:月曜日(祝日の場合は翌日)・年末年始(12月28日~1月4日)
京都御所・駐車場
京都御所の西側に中立売駐車場があります。
中立売御門を通って行くことになるので、注意が必要です。
周辺のコインパーキングを利用しても良いでしょう。
京都御所・外郭
下立売御門
京都御所の外郭部には9つの門が設けられています。
最も有名なのは蛤御門で、八月十八日の政変により京都を追われた長州藩が、1864年に会津藩を取り除こうと起こした戦いです。
長州藩は御所に向かって発砲し、朝敵となってしまいます。このことがきっけかで長州征伐が行われる事になります。
現在でもは蛤御門には弾痕が残されています。
築地塀
門を潜ると内部には砂利がひかれていて、長大な築地塀により御所が囲まれています。
築地塀は大河ドラマでの御所のシーンでは良く登場しますね。
城郭の土塀とは雰囲気が違います。
宜秋門
御所の西側には宜秋門があります。
宜秋門は内裏の西側にある門で、大きな檜皮葺の切妻屋根が特徴的です。
屋根の下には金の装飾が施されていて、内裏の門に相応しい堂々とした門となっています。
清所門・京都御所入口
宜秋門の北側には清所門があります。
現在ではここから入り、京都御所内部の見学する事ができます。
門の先で手荷物検査を受ける事になります。
京都御所・内郭
御車寄
清所門を通過し最初に見えるのが、御車寄です。
御車寄は御所に参内する人が牛車で宜秋門を通り、この御車寄で降りて内裏の中に入っていく場所です。
金の装飾付きの唐破風が存在感があります。
諸大夫の間
御車寄の先には諸大夫の間があります。
諸大夫の間は参内した大名が案内されるまで待機する場所です。
内部は虎の間、鶴の間、桜の間があり、身分に応じて待機する部屋が違います。
新御車寄
諸大夫の間の先には新御車寄があります。
新御車寄は明治維後に、馬車や自動車で使用されるようになり、新たに造られた車寄です。
大正天皇の即位の際に造られました。
こちらも金の装飾付きの唐破風が印象的で、奥の扉の部分にも金の装飾が施されているので、豪華になっています。
建礼門
御所の南側の中央に建礼門があります。
建礼門は御所の正門として利用されるので、威厳ある堂々とした門となっています。
両側の築地塀の屋根にも銅板の装飾がされていて、綺麗です。
承明門
建礼門の北側には承明門があります。
承明門は内裏の南側に位置する門で、鮮やかな朱色が特徴的です。
また、大きさは5間あり大変大きな門となっています。
紫宸殿
承明門の先にあるのが紫宸殿です。
紫宸殿は御所の中心的な建物で、天皇の元服や即位の礼などの公的な儀式が行われる重要な場所です。
紫宸殿の手前側には左近の桜、右近の橘が植えられており、白砂が一直線に揃えられていて壮観です。
清涼殿
紫宸殿の先には清涼殿があります。
清涼殿は平安時代から室町時代までの間、天皇の日常を過ごす場所でした。
しかし、次第に清涼殿でも儀式を行うようになっていきました。
内部には天皇の休息場所である、昼御座と御帳台が置かれています。
小御所
紫宸殿の北東側には小御所があります。
小御所は幕府の使者や所司代との対面が行われた場所です。
1867年に王政復古の大号令が発表された後に、小御所会議が行われた場所です。
小御所会議では大政奉還した徳川慶喜の対応(慶喜を新政権の重要なポストに入れるべきかどうか)をどうするのかが話合われました。
土佐藩主の山内容堂が新政権に参加させるべきと意見しますが、岩倉具視の反対意見や西郷隆盛の「短刀一本あれば会議がすぐに終わる」と言った発言により、徳川慶喜は官位の辞退と徳川領地の返上を迫られる事になりました。
その後、1868年に鳥羽伏見の戦いが行われる事になります。
この場所で歴史が動いていたと思うと、ロマンがありますね。
御学問所・蹴鞠の庭
小御所の隣には御学問所と蹴鞠の庭があります。
御学問所は和歌の会や読書始が行われた場所で、天皇が公家と対面した場所でもありました。
手前の蹴鞠の庭で公家が蹴鞠をしていたと思われます。
庭園
御学問所の先には御常御殿があります。
御常御殿は京都御所で最も大きな建物で、天皇が日常を過ごす場所です。
御常御殿の東側には御内庭があり、雅な日本庭園が広がっています。
最後に
京都御所は紫宸殿を中心とした品があり、雅な建築群が魅力的です。
武家の豪華絢爛な建物とは違った雰囲気となっていて、日本文化を堪能する事ができます。
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