栃木県足利市の足利学校です。
足利学校の創設には様々な説があります。
奈良時代に国学の遺制という説や、平安時代に小野篁(おののたかむら)が創設した説、鎌倉時代に足利義兼が創設した説、室町時代に関東管領である上杉憲実が創設した説があります。
室町時代に上杉憲実が学校を整備し、孔子の教えである儒学の書籍を寄進し、鎌倉から禅僧快元を招き、校長としました。
室町時代には学徒が三千人となり、当時の日本の最高学府といわれました。フランシスコ・ザビエルは「日本国中最も大にして最も有名なる板東の大学」と言いました。
江戸時代には徳川家康の信任厚く、幕府から百石の朱印地を賜りました。
1921年には国指定史跡に指定されました。
現在では孔子廟や方丈、書院、入徳門や学校門などの建築物が建てられていて、当時の様子を見ることができます。
足利学校・基本情報、アクセス
所在地:〒326-0813 栃木県足利市昌平町2338
文化財史跡:国指定史跡
拝観時間:4月~9月 9:00~16:30・10月~3月 9:00~16:00
拝観料:大人420円・高校生220円
休館日:第3水曜日
足利学校・駐車場
足利学校の西側に「たかうじ君広場・駐車場」があります。
30台程駐められる無料駐車場です。
足利学校 史跡
入徳門
足利学校の入口にあるのが、入徳門です。
入徳門は1668年に創建されましたが、1831年に鑁阿寺の安養院の火災より焼失してしまいました。
その後、1840年に修築され明治時代に裏門を移築しました。
学校門
入徳門の先には、学校門があります。
学校門は1668年に創建されました。
門の扁額には「学校」と書かれていて、明の書家「蒋 竜渓」が書いたものを、江戸国史舘助教授が模写したものになります。
孔子廟
学校門の先にある、杏壇門の先には孔子廟があります。
孔子廟は1668年に建てられた、孔子を祀る廟で聖廟とも呼ばれています。
孔子廟は大成殿という様式で、中国明時代の聖廟を模しています。
内部には孔子坐像と小野篁公像が安置されていて、足利学校を見守ってくれています。
方丈
孔子廟の東側には、方丈があります。
方丈は寄棟造りで、屋根は茅葺きとなっています。
内部を見学する事ができ、仏殿の間や尊牌の間があり、徳川家康を初めとする、歴代徳川将軍の位牌が安置されています。
方丈の入口には立派な唐破風、本瓦葺きの玄関があり、茅葺きの大きな屋根とマッチしていて良いです。
裏門
方丈の南側には裏門があります。
裏門は当時の学生が出入りした門で、屋根は茅葺きとなっています。
裏門といえど大変立派な門となっています。
衆寮
裏門の東側には衆寮があります。
衆寮は当時の学生寮として使われました。長屋みたいな建物となっています。
木小屋
衆寮の隣には木小屋があります。
木小屋は薪や農具の他、漬け物も保管されていた小屋になります。
こういう建物があると当時の生活感が伝わってきますね。
土蔵
木小屋の隣には、土蔵があります。
土蔵は貴重な物を保管する建物で、外壁は白漆喰、屋根は柿葺となっています。
庫裏
方丈の隣にには、庫裏があります。
庫裏の内部には土間や台所、畳敷きの部屋、湯殿があり、学校内の生活の場となっている建物です。
また、内部には足利学校ゆかりの品々が展示されている、資料館ともなっています。
建物正面の茅葺き屋根の破風が格好いいです。
最後に
足利学校は日本最古とも言われる学校で、孔子廟や方丈、庫裏などの昔ながらの建築物が見どころです。
鑁阿寺(足利氏館)に隣接しているので、セットで見学するのが良いと思います。
足利学校ウェブサイト
コメント