静岡県牧之原市にある大鐘家。
大鐘家の約300年前の江戸時代に建てられた建築物で、母屋と長屋門が国の重要文化財に指定されています。
大鐘家7代目の大鐘籐八郎貞綱は尾張国の高針の出身で、柴田勝家の家臣となりました。
大鐘貞綱は柴田勝家の甥である勝豊(越前丸岡城)の家老として仕える事になります。
その後、勝豊は長浜城主となり豊臣秀吉に降り、大鐘氏も豊臣方となります。
大鐘氏は賤ケ岳の戦いでは豊臣方として柴田勝家と戦いました。
勝豊が病死すると長浜城は山内一豊が城主となり、一豊が掛川城主になると大鐘氏は遠州相良に移ります。
江戸時代になると大鐘氏は徳川の旗本三千石の格式を持ち、18世紀初め頃に大庄屋となり大鐘家館を築きました。
現在でも母屋と長屋門が現存し国の重要文化財に指定され、見どころとなっています。
また、5月下旬~7月上旬にはあじさい、9月上旬~10月中旬には酔芙蓉が咲き、綺麗な景観となっています。
大鐘家・基本情報、アクセス
所在地:〒421‐0511 静岡県牧之原市片浜1032
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:1月1日~3日
入場料:あじさい祭り(5月下旬~7月上旬):大人700円・小人400円
酔芙蓉(9月上旬~10月中旬):大人500円・小人300円
菊花祭り(10月下旬~11月下旬):大人500円・小人300円
つるし雛と大鐘家人形(1月上旬~5月上旬):大人500円・小人300円
上記以外の期間:400円・小人200円
大鐘家・駐車場
大鐘家の東側に専用駐車場があります。
30台ほど止められる広さの無料駐車場です。トイレも完備しています。
大鐘家・見どころ
大鐘家・長屋門(重要文化財)
大鐘家の正面にあるのが長屋門です。
長屋門は江戸時代に建てられた寄棟造りの門で、屋根は茅葺となっています。
屋根の一番高い所に千木と笠木と云われるものがあり、当時の様子を現代に伝えています。
長屋門の左側には番人部屋、右側に前蔵と云われる農機具をしまう倉庫となっています。
茅葺屋根の上には苔が生えていて、日本むかし話に出て来そうな景観となっています。
長屋門は当時の貴重な建築物で大鐘家の見どころです。
大鐘家・母屋(重要文化財)
長屋門をくぐると母屋が正面にあります。
母屋は江戸時代に建てられた切妻造りの建物で、屋根は瓦葺きとなっています。
明治時代以前は茅葺屋根となっていました。
母屋の内部には大きなかまどがある土間があり、当時は30人もの使用人がいて調理を行っていました。
江戸時代に使用していた生活道具などが展示されているので見応えがあります。
当時の生活を感じる事ができる母屋も見どころです。
小堀遠州 庭園
母屋からは小さな庭園が見えます。
実際に小堀遠州が作庭したかは分かりませんが、落ち着いた風情のある庭園です。
史料館(蔵)
母屋の奥には300年前に建てられた米蔵があります。
蔵の中は史料館となっていて、江戸時代から伝わる大鐘家ゆかりの品々が展示されています。
見晴らし台
大鐘家の裏山には見晴らし台があります。
天気が良ければ遠くに富士山を見る事ができます。
見晴らし台から東側を見ると駿河湾を見る事ができます。
遠くに伊豆半島がかすかに見えて、海と手前の町並みがノスタルジックで良い景色です。
庭園
大鐘家の庭園では季節により様々な花を見る事ができます。
5月下旬から7月上旬にはあじさい祭りが行われ、庭園内にあじさい咲き誇ります。
満開のあじさい越しに見る長屋門は見どころです。
9月上旬から10月中旬には酔芙蓉が庭園内に咲きます。
白やピンク、赤などの酔芙蓉が可愛らしく咲く姿がきれいです。
まとめ
大鐘家は江戸時代に建てられた長屋門と母屋が見どころです。
江戸時代の庄屋の暮らしを見る事で、当時の人々の生活を知ることができます。
季節により庭園にあじさいや酔芙蓉が咲くので、季節ごとに花々を楽しむことができます。
大鐘家ウェブサイト
コメント